三〇代以上の社会人

2011.11.04

もっとも、三〇代以上の社会人の多くは、かつての年功序列時代を経験している。単に昔の気分が抜けていないだけかもしれない。だが、同様の思い込みは、それを知るはずもない学生の開にも見られる。彼らと話すと、「○○の会社は三〇でいくら貰えますか?四〇ならいくらですか?」というような質問がしょっちゅう出てくる。もう横並びで決まる時代ではないのだから、こちらとしてはなんとも答えようがない。だが、ネット上では、就職をひかえた学生たちが、そういった“格”の議論に、むしろわれわれの学生時代以上に熱中している。

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彼らを見ていると、まるでターミナル駅に集まった乗客のようだ。「この列車はずいぶんきれいで席も広い」「いやいや、あっちのほうが見栄えがいい」勝ち負けの差がより鮮明に出る格差社会の到来で、彼ら学生も自分の入社する企業のグレードには敏感になっているのだろう。でも、肝心のレールのほうについての議論はすっぽり抜けている。まるで、一度席に着きさえすれば、終点まで運んでもらえるのが当然だと言わんばかりだ。実際には、どんなに見てくれのいい列車でも、少し走っただけで放り出されるかもしれない。